トウキョウコットンビレッジの想い、考え。

東京コットンビレッジの考え

トウキョウコットンビレッジでは、産業自給率0%と言われる日本古来の和棉、木綿(コットン)の種蒔きから機織りまでを行っています。

他の植物同様コットンにも様々な特徴があります。日本のものは雨期があり湿度の高い気候で育つので、油分を含み繊維が短く弾力性に富んでいます。肌がきめ細かく綺麗と言われる日本人の肌のようにしっとりとしています。同じ気候で育つので似ているんですね。日本人の肌に一番近いコットン、日常生活に必要不可欠なコットン、その自給率がゼロ。知った時は衝撃でした。安価な海外のコットンに追いやられるように今ではゼロ。

しかし、出荷先も無いのに在来種を守りたいという農家さんが毎年栽培を続けてくれていました。収入にならないコットンの種を守り続けてくれていたのです。 そして、オーガニックはもちろん国産コットンの栽培と普及活動を2008年からスタートさせました。和棉には、日本人が失ってはならない何かを感じています。

春には種蒔き、夏には綿花が咲き、大きくなった蕾が、秋には少しずつ弾け始めます。そして摘んだ棉で何かを作ってみたいと思い、糸紡ぎなどのワークショップを開催し参加者皆で覚えてきました。当初の下手で不細工な糸でも機織り機で織り「布」が出来た時はなんとも言えない感覚を覚えました。「衣食住の衣も土から成る」を体感することが出来ました。人類はこれを5,000年前のインダス文明以前には既に完成していたと言われています。それ以降、経糸と緯糸から成るファブリックは進化することなく、古代人の生み出したものを継承し続けています。

産業革命以降の大量生産に伴い品質と価格の低下、安かろう悪かろうがコスパと言われるものを支えています。多くの雇用を抱える産業ですのでそれでも良いと思います。 ただこのような在来種を私たち日本人は持っている、種まき~収穫~糸紡ぎ~機織りなどの「愛すべき手間暇」を通じて本当の価値観を知ることが出来る。

大げさですが豊かとは一体何なのか「豊かの概念」を考えるきっかけになることが出来たら幸いに思うのです。忙しい現代生活において寝る前にでも、1日10分糸紡ぎをするコトはとても気持ちを落ち着かせることが出来ます。ネットなどでの情報収集を一旦止め、自分のあたまだけで考える時間を創ることが出来ます。こうした日本古来の農的な時間の流れを、ちょっとだけ現代生活に取り込むことはとても素敵なことだと思うのです。

TokyoCottonVillage 代表 トミザワタクヤ